- GビズIDって何?
- 補助金申請をするのにGビズIDが必要と聞いたけど…。
- GビズIDを取りたいけど、いまいちどう取ったらいいかわからない!
こんな悩みを解決できる記事になっています!
私自身も、個人事業主としてGビズIDを取得しています。また、許認可申請など、補助金申請以外にもGビズIDを活用できるケースをわかりやすく説明して行きます。
この記事で紹介する登録方法を実践すれば、すぐにGビズIDを取得をすることができます。また、補助金申請以外の利用方法についても理解を深めることができます。
記事前半ではGビズIDの概要や活用方法を、後半では登録方法を具体的に解説してきます。
GビズIDとは?
GビズIDとは、1つのID・パスワードで様々な行政サービスにログインできるサービスです。
以前は行政手続きの際、それぞれ異なるID・パスワードを利用する必要があり、管理が煩雑でした。
補助金申請の他、社会保険手続きなど幅広く活用でき、管理コストを削減することが期待できます。
GビズIDの概略
GビズIDは、法人・個人事業主向け共通認証システムです。
GビズIDを取得すると、一つのID・パスワードで、複数の行政サービス にログインできます。
アカウントは 最初に1つ 取得するだけで、 有効期限、年度更新の必要はありません 。(令和6年6月時点)
GビズIDの種類
GビズIDには、3種類のアカウントがあります。エントリーは簡単に取得できますが、利用できる行政サービスに制限があります。補助金申請等には基本的にプライムアカウントが必要です。
出典:GビズIDクイックマニュアルgBizIDプライム編
GビズIDとe-govの違い
e-Govは、政府が運営する「電子政府の総合窓口」ポータルサイトです。
GビズIDは、共通認証システムであるという点で、e-Govとは異なっています。
e-Govでできることは、主に以下の3点です。
- 電子申請・届出
- 法令・行政手続き等の検索
- 意見・要望の提出
GビズIDを取ると何ができる?
GビズIDは、様々な行政サービスに活用されており、利用範囲も順次拡大しています。
出典:GビズIDホームページ
利用できる行政サービスはGビズIDサイトに掲載されています。
ここではその一部について、詳しく見ていきましょう。
補助金の申請
補助金の申請には、原則GビズIDが必要です。以前は書類申請可能であった補助金も、電子申請のみ受け付けるよう変更が進んでいます。申請直前に慌てることが無いよう、あらかじめ余裕をもって取得しておきましょう。
「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」など、幅広い補助金があります。中小企業庁が運営するミラサポplusで、人気の補助金を確認することができます。
【人気の補助金一例】
- 事業再構築補助金
- ものづくり補助金
- T導入補助金
- 小規模事業者持続化補助金
社会保険・雇用保険の手続き
社会保険の一部の手続について、電子申請における本人確認手段として、GビズID をを利用できます。
- 資格取得届
- 資格喪失届
- 算定基礎届
- 月額変更届
- 賞与支払届
- 被扶養者(異動)届
- 国民年金第3号被保険者関係届
- 転勤届
- 個人番号登録届
出典:「GビズID」を活用した社会保険手続の電子申請について
また、労働保険・雇用保険の一部手続きについても、GビズIDの利用が可能です。
従来の電子証明書は有料ですが、GビズIDは無料で利用できるので、ぜひ活用しましょう。
各種許可申請
飲食業営業許可申請・建設業許可申請など、一部の営業許可申請にも対応しています。
飲食店は「食品衛生申請等システム」、建設業は「建設業許可・経営事項審査電子申請システム」にGビズIDでログインして使用します。
日本公庫ダイレクト
日本公庫ダイレクトは、日本政策金融公庫がインターネットで提供するサービスを無料で利用できるサービスです。
借入内容の確認や、経営に役立つ情報を入手することができます。
経営力向上計画や事業継続力強化計画の認定申請
「経営力向上計画」「事業継続力強化計画」といった、中小企業等経営強化法に基づく認定制度の申請に利用できます。
GビズIDを取得するメリット・デメリット
それでは、具体的にGビズIDのメリット・デメリットを見ていきましょう。
メリット
いつでも申請が可能
GビズIDを利用すれば、インターネットでいつでも申請をすることができます。原則24時間365日利用可能です。
※システムメンテナンス等による停止を除く
時間がかからない
窓口に出向く移動時間、待ち時間などを削減することができます。電子申請ですので、書類への押印作業も不要です。
コストが削減できる
交通費、郵送費、印刷代等を削減することができます。オンライン申請を利用すれば、印鑑証明取得費等も節約可能です。
デメリット
すべての申請に対応していない
利用できる行政サービスは順次拡大していますが、対応していないサービスもあります。(令和6年6月時点)
使用開始までに時間を要する(電子申請すればほぼ即日、法人も対応済)
郵送申請をする場合、利用開始まで1~2週間程度かかります。
オンライン申請をすれば、ほぼ即日で利用することが可能です。令和6年3月より、法人もオンライン申請に対応しました。
GビズIDプライムの取得方法
ここでは補助金申請に必要な「GビズIDプライム」の取得方法について解説します。
オンライン申請と郵送申請で必要な書類・手続きが異なりますので、順番に見ていきましょう。
各登録画面の出典:GビズIDホームページ
申請手順(オンライン申請)
まずはオンライン申請から確認していきましょう。
書類郵送申請と異なりID発行までの時間が短く、書類取得費用もかかりません。
事前準備
必要なものは、以下の4点です。
- メールアドレス
- 操作端末
- マイナンバーカード
- カード読み取り機能のあるスマートフォン
出典:GビズIDクイックマニュアルgBizIDプライム編
スマートフォンには、GビズIDアプリをダウンロードしておきます。
申請は専用ウェブサイトから行います。
マイナンバーカードの暗証番号が必要になりますので、確認しておきましょう。
「署名用電子証明書暗証番号」という6~16桁のパスワードと、「券面事項入力補助用暗証番号」という4桁の暗証番号の2種類を使用します。
もし暗証番号を忘れてしまった場合は、市役所に行ってパスワード再設定手続きをしましょう。
ここからは、実際の登録画面を見ていきましょう。
GビズIDホームページの、オンライン申請から手続きをします。
法人・個人を選択し、「申請を始める」をクリックします。
ここから、法人・個人それぞれの入力画面を見ていきましょう。
個人事業主の場合
まず、メールアドレスを登録します。
登録したメールアドレスにワンタイムパスワードが届きますので、入力して先に進みましょう。
各種情報を入力していきましょう。「SMS受信用電話番号」は、スマートフォン又は携帯電話の電話番号のことです。
入力して先に進めると、マイナンバーカード読取画面になります。
スマートフォンにインストールした「GビズIDアプリ」で、QRコードを読み取りましょう。
QRコード読み取り後、アプリの指示に従いマイナンバーカードを読み取り、署名を行います。
ウェブサイトに戻り、入力内容を確認し、申請処理をすれば申請は終了です。
審査完了後、メールが来ますので、パスワード設定を行いましょう。
オンライン申請(個人事業主)まとめ
ステップ1:ウェブサイトで、情報を入力する
ステップ2:GビズIDアプリで、ステップ1で表示されたQRコードを読み取る
ステップ3:GビズIDアプリでマイナンバーカードを読み取り、署名を行う
ステップ4:ウェブサイトで入力内容を確認し、申請を行う
ステップ5:審査完了メールを受け取り、パスワード設定を行う
法人の場合
法人については、法人の代表者のみ手続きができます。代表者のマイナンバーカードを用意しましょう。
また、法人のみ必要な入力情報として、「法人番号」があります。13桁の法人番号を確認しておきましょう。
まず、メールアドレスを登録します。
登録したメールアドレスにワンタイムパスワードが届きますので、入力して先に進みましょう。
各種情報を入力していきましょう。「SMS受信用電話番号」は、スマートフォン又は携帯電話の電話番号のことです。
入力して先に進めると、マイナンバーカード読取画面になります。
スマートフォンにインストールした「GビズIDアプリ」で、QRコードを読み取りましょう。
QRコード読み取り後、アプリの指示に従いマイナンバーカードを読み取り、署名を行います。
ウェブサイトに戻り、入力内容を確認し、申請処理をすれば申請は終了です。
審査完了後、メールが来ますので、パスワード設定を行いましょう。
オンライン申請(個人事業主)まとめ
ステップ1:ウェブサイトで、情報を入力する
ステップ2:GビズIDアプリで、ステップ1で表示されたQRコードを読み取る
ステップ3:GビズIDアプリでマイナンバーカードを読み取り、署名を行う
ステップ4:ウェブサイトで入力内容を確認し、申請を行う
ステップ5:審査完了メールを受け取り、パスワード設定を行う
申請手順(書類申請)
次に、郵送申請について確認します。マイナンバーカードを取得していない場合や、カード読み取り機能のあるスマートフォンを所有していない場合でも、申請することができます。
申請から審査完了まで1~2週間程度の時間がかかりますので、早めに対応するよう心がけましょう。
事前準備
必要なものは、以下の6点です。
- メールアドレス
- 操作端末
- プリンター
- 個人事業主:印鑑登録証明書 法人:印鑑証明書
- SMS認証用スマートフォンもしくは携帯電話
- 登録印
出典:GビズIDクイックマニュアルgBizIDプライム編
申請は専用ウェブサイトから行います。印刷をする必要があるので、プリンターも必要です。
実際の登録画面を見ていきましょう。
GビズIDホームページの、書類郵送申請を開始します。
まず、メールアドレスを登録します。
ワンタイムパスワードがメールアドレスに届くので、入力します。
基本情報を入力します。
法人・個人事業主の違いは、法人番号入力の有無のみです。
アカウント利用者情報を入力します。
前の画面で入力した情報をコピーすることもできます。
アカウント情報登録をします。「SMS受信用電話番号」とは、スマートフォン又は携帯電話の電話番号のことです。
利用規約確認後、入力した情報を確認し、書類印刷に進みます。
印刷したら、押印をし、添付書類と一緒に郵送すればOKです。
書類郵送申請の手続きまとめ
個人事業主の場合
ステップ1:ウェブサイト上で情報を入力し、申請書類を作成する。
ステップ2:申請書を印刷し、押印する
ステップ3:申請書と印鑑登録証明書を郵送する
ステップ4:審査完了メールを受け取り、パスワードを設定する
法人の場合
ステップ1:ウェブサイト上で情報入力し、申請書類を作成する。
ステップ2:申請書を印刷し、押印する
ステップ3:申請書と印鑑証明書を郵送する
ステップ4:審査完了メールを受け取り、パスワードを設定する
まとめ
GビズIDは、法人・個人事業主向け共通認証システムです。
取得しておけば、補助金申請以外にも様々な行政サービスで利用することができます。
オンライン申請の導入により、法人・個人事業主を問わず当日~翌日にはGビズIDプライムのアカウント登録をすることも可能となりました。
しかし、申請直前になって慌てて手続きをしようとしても、うまくいかないケースもあります。
余裕を持って登録を行い、円滑に業務を遂行できるよう準備しておきましょう!